エンジンにとって燃料残量はその車両の走行可能な残り距離を左右する重要な要素となっています。ドライバーが現在の燃料残量を把握するのに用いられているのが、燃料計(ガソリンメーター)です。
では、もし万が一燃料計が故障してしまったら?
今回は、車の燃料計の故障の原因や修理についてご説明いたします。車の燃料計の故障でお困りの方は、ぜひ参考にしてみてください。
車の燃料計の仕組みや見方
車を使用している方ならだれしも車の燃料計を目にしているでしょう。
そのなかで、どのくらいの方が車の燃料計について詳しくご存じでしょうか?
- ・車の燃料計の仕組み
- ・車の燃料計の種類
- ・車の燃料計の見方
まず初めにこの3点について詳しくご説明いたします。車の燃料計の故障を疑う前に仕組みや見方について知っておきましょう。
車の燃料計の仕組み
車の燃料計はいったいどのような仕組みになっているのでしょうか?
車の燃料計は、燃料タンク内に浮かべてある「フロート」と呼ばれる浮き球を利用して、燃料残量を把握する仕組みとなっています。フロートは浮くものなので、燃料がたくさん入っていればフロートは高い位置に、燃料が少ない時はフロートは低い位置にあるということになります。フロートの位置をセンサーで計測して、燃料残量を表示する仕組みとなっています。
また、車の燃料計をはじめ車の電気系統の多くは、フェイルセーフ設計といわれる故障や誤操作などの障害が発生した場合に、常に安全な状態に制御するよう移行する仕組みとなっています。
車の燃料計の種類
車の燃料計の形式は主に、機械式燃料計と電気式燃料計に分けられます。
機械式燃料計と電気式燃料計について詳しくご紹介いたします。
機械式燃料計
上記でも説明したフロートの位置を機械的にメーターに表示する形式なのが、機械式燃料計です。
機械式燃料計は電気式燃料計と比べて、メーターの値が急激に変化してしまうという点があります。
電気式燃料計
上記でも説明したフロートの上下する量を抵抗値として燃料残量を表示する形式なのが、電気式燃料計です。
現在多くの燃料計に、この電気式燃料計の形式が採用されています。
電気式燃料計の特徴は、機械式燃料計と比べてメーターの値の急激な変化が少ないことではないでしょうか。
車の燃料計の見方
車の燃料計を利用して、燃料残量を目安としてみることが大切です。
- E…燃料が少なくなっているというサインです。
- 警告灯の点灯…メーターパネルに燃料残量警告灯が点灯している場合(オレンジ色に点灯)、燃料の残量が規定値以下になっているというサインです。
燃料切れで車が動かなくなってしまったということのないように、車の燃料計をきちんと確認し上記のサインがあるような場合は、はやめに給油しましょう。
車の燃料を節約する方法
燃料が少なくなってきたなと気づいたときに、すぐにガソリンスタンドで給油が出来ればよいですが、その時の場所など場合によってはすぐには給油できないケースもあるでしょう。
では、そのようなとき車の燃料を少しでも節約する方法はないのか?
燃料を少しでも節約する方法
・周囲の迷惑にならない程度に走行速度を低めにする
・ガソリンスタンドを探す場合は、車を一旦止めエンジンを停止する
車の燃料が少なくなってしまってから焦らないようにも、余裕をもって給油をするように普段から心がけましょう。
車の燃料計の故障とは?
ガソリンスタンドでガソリンを入れたにもかかわらず、燃料計の針が上がらないといったことなどはないでしょうか?
車を運転するのに燃料計の不調が感じられたら、だれしもが不安になりますよね。
・車の燃料計、つまりガソリンメーターが故障するとどうなるのか?
・車の燃料計の故障してしまった場合、考えられる原因は?
燃料計が故障したときの車の状態や考えられる故障原因について詳しくご説明いたします。
車の燃料計が故障するとどうなる?
車の燃料計が故障したときに見られる現象は、いったいどのようなものがあるのか?
車の燃料計が故障したときに見られる現象としては、以下のことが挙げられます。
・ガソリンを入れても燃料計の針が上がらない
・ガソリンを入れてもランプが点灯する
このような現象が起きた場合は、一度車のエンジンを止めてから、再度エンジンをかけなおして燃料計の針動きを確認しましょう。
※車種によっては、急激に針が変動しないように設計されている場合があります。その際は時間をおいてから再確認しましょう。
少し時間をおいてエンジンをかけなおしても、燃料計の針の動きに不調が続く場合は、燃料計の故障の可能性が考えられます。
そのほかにも車の燃料計が故障すると以下の症状がみられる場合があります
・燃料計の針が半分くらいを指しているのに、いきなりガス欠になる
車の燃料計が故障。考えられる原因とは?
車の燃料計が故障した場合の原因としては、以下の可能性が考えられます。
・燃料計のコネクタのゆるみ
・燃料計のセンサーの配線に不良や故障
・燃料ゲージユニットの故障
・燃料計のヒューズ切れ
・燃料タンクに穴などの破損個所がある
・燃料タンク内にサビが発生している
デジタルメーターの場合など例外もありますので、 乗っている車のシステムをしっかりと把握しておくことも大切です。
車の燃料計の修理をするには?
車の燃料計に不調が感じられたときや、燃料計の故障が疑われる場合、どうしたら良いのでしょうか?
・燃料計はどこで修理してもらえる?
・燃料計の修理費用はいくらかかる?
車の燃料計が故障してしまった場合に修理を依頼することが出来るところや、修理費用についてご説明いたします。
燃料計の修理を依頼したい
車の燃料計に不調が感じられたときや故障が疑われた場合は、ディーラーや車の整備工場に相談しましょう。
メーカーや車種、場合によっては、保証修理が対応するケースもあります。
たとえば、車の燃料計の不調や故障でディーラーに相談をしに行くと、チェッカーで異常有無を簡単に確認してもらえます。
こちらに関しては、ほとんどの場合が修理費用は無料で行ってもらえますので、不安に感じたらすぐに確認してもらいに行っても良いでしょう。
燃料計の不備や故障に気が付いたら、はやめの相談はやめの修理が望ましいです。出来るだけ早く対処しましょう。
燃料計の修理費用はどのくらいかかる?
燃料計の修理となるとほとんどの場合が、部品の交換をすることになります。
燃料計自体の交換が必要かセンサーのみの交換かなど、交換する部品によって修理費用は異なりますし、メーカーや車種などによっても部品交換費用や修理費用は大きく変わってきます。
- センサーのみの交換の場合…おおよそ7000円ほど
- 燃料計の交換の場合…おおよそ10万円ほど
- 燃料タンクの交換の場合…おおよそ4万円~12万円ほど
燃料のセンサーの交換自体は約10分程度で完了します。
エンジン劣化部品の原因による故障の場合は修理費用は有料となりますが、エンジン機構部品が原因の故障の場合は基本的には10年保証が付いていますので(メーカーにより異なります)、修理費用は無料となります。修理費用は事前に、業者に見積もり依頼をして納得をしたうえで修理依頼をしましょう。
まとめ
今回は、車の燃料計の故障の原因や修理についてご紹介いたしました。いかがでしたでしょうか?
車の燃料計(ガソリンメーター)は、車の燃料残量を把握する重要な部分です。車の燃料計に不調が故障がないかは、ガソリンを入れたときなど定期的に確認しておくことをおすすめいたします。