故障によって動かない車や、車検切れで動かせない車を不動車と言います。不動車は素早く処分する必要があり、廃車手続きをしなければなりません。
廃車には費用がかかるため、いくらするのか知っておくことが大切です。不動車の廃車費用を知り、スムーズな処分に役立てましょう。
不動車を放置しておくデメリット
そもそもなぜ不動車を素早く処分しなければならないかですが、これには複数のデメリットがあるからです。
- 保有にはコストがかかる
- 処罰の対象になる場合も
- 車上荒らしや盗難のリスク
簡単に挙げただけでもこれらのデメリットがあり、放置することで被る不利益は大きいです。不動車でも名義を持ち続けているなら自動車税はかかり続け、毎年数万円と出費は大きいでしょう。また、保管場所によっては駐車禁止、不法投棄といった罰則が科せられることもあり、高額な罰金を請求されます。
誰も手を付けていない車は犯罪の対象にもなりやすく、車上荒らしや盗難の標的にされることも少なくありません。不動車の処分には通常の車以上に手間がかかりやすいですが、処分しないリスクは大きいため早めの行動が大切でしょう。
不動車の廃車方法
不動車を処分するには、廃車手続きをしなければなりません。廃車手続きは大きく3つのパターンに分けられ、それぞれで特徴が異なります。方法ごとの違いを知り、どのやり方で手続きを進めるか考えておきましょう。
永久抹消登録の手続き方法
車をスクラップにし、完全に処分したいなら永久抹消登録を行います。これは文字通り車を永久に処分する方法で、廃車後は二度とその車に乗れないことは理解しておきましょう。不要な車や故障車はもちろん、災害や盗難によって紛失した車でも行うことが多いです。
永久抹消登録を行うには、まずはスクラップ業者に車を引き渡し、解体してもらう必要があります。解体の報告を受けた後、15日以内に運輸支局に行き、所定の手続きを行いましょう。手続きの際には、以下の書類が必要です。
- 所有者の印鑑証明書
- 車検証
- ナンバープレート前後2枚
- 「移動報告番号」と「解体報告記録がなされた日」のメモ書き
- 手数料納付書
- 永久抹消登録申請書(及び解体届出書)
- 自動車税・自動車取得税申告書
手数料納付書以下の書類は、当日運輸支局で手に入るため、事前準備の必要はありません。また、業者に代行してもらう場合は、当日入手の書類は省略でき、別途委任状の作成が必要となります。
必要書類を持って運輸支局に行くと、ナンバープレートの返納、書類の提出という順で受付が進められます。その後隣接する税事務所にて、還付金の申請を行い、手続きは終了です。
一時抹消登録の手続き方法
車体をスクラップにする永久抹消登録に対し、一時抹消登録は解体を伴わない廃車方法です。一時抹消登録は名義だけを抹消する廃車方法で、後日再登録して使用を再開することも可能です。とりあえず自動車税の課税を止めたい人や、今は使わないものの、将来的には利用を考えている人が行う手続きでしょう。
また、一時抹消登録後の車は売却による処分も可能です。買取に出す場合も、この廃車方法を行います。一時抹消登録は、解体の必要がないため、必要書類が揃い次第、運輸支局にて手続きを行います。
- 一時抹消登録
- 所有者の印鑑証明書
- 車検証
- ナンバープレート前後2枚
- 手数料納付書
- 一時抹消登録申請書
- 自動車税・自動車取得税申告書
大部分は永久抹消登録と同じですが、運輸支局で入手する書類が異なるので注意が必要です。また、永久抹消登録と同様、手数料納付書以下の書類は当日入手が可能です。
手続きの方法は同じで、運輸支局でナンバープレートを返納し、必要な書類を提出し、還付申請を行うだけです。
一時抹消登録後に車を解体する場合
一時抹消登録をした後、やはり解体して手放したいと思ったなら、解体届出の手続きが必要です。これは一時抹消登録後に永久抹消登録を行うようなものですが、若干の違いがあるので注意が必要です。
まずはスクラップ業者に車を持ち込み、解体してもらいます。解体報告を受けた後運輸支局にて廃車手続きを行いますが、この時必要な書類が異なります。
- 登録識別情報等通知書(もしくは一時抹消登録証明書)
- 「移動報告番号」と「解体報告記録がなされた日」のメモ書き
- 手数料納付書
- 永久抹消登録申請書(及び解体届出書)
登録識別情報等通知書や一時抹消登録証明書は、一時抹消登録後にもらえる書類です。これらは重要な書類なので、なくさないよう保管しておかなければなりません。
書類提出後の手続きはその他の廃車方法と同じですが、解体届出の場合は税金の還付申請はないでしょう。そのため手続きは簡素で、必要書類さえ集めているなら、すぐに実行できます。
不動車の廃車手続きにかかる費用
車の処分には費用がかかり、これは不動車も例外ではありません。むしろ不動車のほうが、通常の車より廃車費用がかかりやすいので注意が必要です。廃車費用は廃車の方法で異なるので、それぞれの相場の違いも知っておきましょう。
永久抹消登録の場合
不動車の永久抹消登録だと、以下の費用がかかります。
- 永久抹消登録申請書 100円程度
- 解体費用 3万円程度
- レッカー代 1~2万円程度
- 業者代行費用 1~2万円程度
永久抹消登録は登録の手数料自体はかかりませんが、申請に費用な書類の購入に費用がかかります。100円程度と安価なため、特に気にする必要はないでしょう。高額になりやすいのは解体費用やレッカー代です。これらは業者によって費用相場が違うため、複数社比較して利用先を選定したほうがよいでしょう。
業者に廃車を代行してもらう場合は、その手数料も必要です。これも業者によって違いがあり、場合によっては無料で引き受けてくれることもあります。業者ごとのサービスの違いは大きいため、この差にも注意が必要です。
一時抹消登録の場合
一時抹消登録の場合に必要な費用は、以下の通りです。
- 一時抹消登録申請書 100円程度
- 一時抹消登録手数料 350円
- 業者代行費用 1~2万円
解体の必要がなく、車を動かす必要もないので、解体費用やレッカー代はかかりません。業者の代行も利用しないなら、必要最低限の費用だけで手続きできるでしょう。ただし、ナンバープレートの取り外しを業者に依頼すると、場合によっては数万円費用がかかることもあります。
業者ごとに定める金額は違い、取り外しだけなら無料でやってくれることもありますが、有料が基本でしょう。費用相場は1~3万円で、高額のため利用する業者には注意しましょう。
不動車を売却することもできる
不動車は廃車処分だけではなく、売却による処分も可能です。不動車でも修理して直せるなら海外輸出で売却できますし、思わぬ高額査定になることもあります。
また、細部まで見れば部品的価値、資源的価値は残っているので、少なくとも全くお金にならないということはありません。
廃車買取で対応してもらえるなら、解体費用なしで手放せ、コストを大幅に削減できるでしょう。業者によってはレッカー引き取りや廃車手続きの代行まで無料としているので、利用先次第ではさらにお得度は上がります。
廃車買取に特化した業者を選ぼう
不動車をお得に処分するには、廃車買取に特化した業者選びが重要です。「廃車買取専門」、「事故車買取専門」といった看板を掲げているなら、不動車でも買い取ってくれるでしょう。
業者によって細かいサービス内容は違うため、複数比較し自分に合った業者を選ぶことが大切です。
廃車買取ならカーネクスト
カーネクストは不動車だけではなく、故障車の買取にも対応しているのが特徴です。車の状態に関係なく0円以上で買い取ってくれるので、確実に資金化したい人におすすめでしょう。
また、サービスの充実もおすすめのポイントで、査定、レッカー引き取り、廃車手続きの代行の3点が全て無料で利用できます。処分にかかるコストは0円で、確実な資金化が望めるので、少しでもお得に手放したい人におすすめの業者です。
不動車をお得に処分しよう
不動車は価値がないものとイメージする人も多いかもしれませんが、そんなことはありません。
不動車にも少なからず価値は残されており、売却によって処分することも可能です。買取に出すなら、廃車費用はかかりません。方法を工夫して、不動車を少しでもお得に処分しましょう。