車は持っているだけでもコストがかかるので、不要になったら少しでも早く手放したいと考える人は多いでしょう。
しかし、処分には費用がかかるので、お得に手放すなら人に譲るのもひとつの方法です。車を人に譲る場合は法的な手続きが必要で、これは家族間でも同じです。スムーズに不要な車を手放すためにも、人に譲る方法を知りましょう。
人に車を譲る時の手続きの流れ
車を譲る際には法的な手続きが必要で、これができていないと所有権が移ったことにはなりません。車の使用自体はできますが、事故や何らかのトラブルに巻き込まれた場合、所有者が責任を負わなければならないこともあるので注意しましょう。
車を完全に手放して余計な責任を被らないためにも、きちんと手続きをして、法的に譲渡を完了させなければなりません。
名義の確認を行う
車を人に譲るには、名義変更の手続きを行います。名義変更の際には、事前に名義を確認して、本当に自分名義の車かチェックしておきましょう。中古車やローンを組んで購入している車の場合、自分名義になっていない可能性もあります。
自分名義でなければ、当然勝手に名義変更をし、所有権を移動させることはできません。自分以外に名義がある場合は、所有者に問い合わせて、使用者の変更が可能か交渉が必要です。
運輸支局に行き名義変更手続きを行う
名義変更は運輸支局で行います。手続きには事前に準備する書類と、当日窓口で受け取る書類の2種類が必要です。それぞれ必要事項を記載し、不備がないことを確認してから窓口に提出しましょう。
名義変更は書類上の手続きなので、申請が終了し、承諾されれば手続きは完了です。手続きを行う運輸支局は、新しい持ち主の住所を管轄するところになるので、場所も間違えないよう注意しましょう。
任意保険の名義変更手続きを行う
任意保険に加入している場合は、可能なら保険の名義変更も行い、移管手続きを済ませましょう。保険の名義変更手続きは保険会社で行い、必要書類や費用は保険会社ごとに異なります。基本的には無料が多いですが、若干の手数料を請求されることもあるので、事前に確認しておくとよいでしょう。
また、条件次第では名義変更による引継ぎができなかったり、引継ぎをするメリットがなかったりもします。任意保険の名義変更は、絶対に必要とは限らないので、メリットの有無で判断し、不要なら解約だけを行いましょう。
保険は有効期間を満了していないなら、途中解約で払い過ぎた保険料を還付してもらえるので、車を譲った後、買い替えない場合は早めに解約することが大切です。
車を譲る時、名義変更に必要な書類
名義変更の際には書類の提出が必要なので、スムーズに手続きを完了させるためにも事前に用意しておかなければなりません。
せっかく運輸支局に行っても、書類に不備があると手続きができず、再度取得してやり直しと二度手間になるので注意しましょう。名義変更の際には、車を譲る人、譲り受ける人の両方が、それぞれ書類を準備しなければなりません。
車を譲ってもらう人が用意する書類
車を譲り受ける人は、以下のものを用意します。
- 実印
- 印鑑証明書
- 車庫証明書
印鑑証明書は、発行から3カ月以内と期限が決められているので注意が必要です。役所で1通数百円で発行できます。車庫証明書は、車を保管する場所が確保できていることを証明する書類です。
自宅にガレージがある場合でも、書類がないと譲り受けることはできません。書類発行の手続きは自身で警察署で行うか、業者に代行してもらうかで、事前に発行しておきましょう。
車を譲る人が用意する書類
車を譲る人は、以下の書類が必要です。
- 車検証
- 実印
- 印鑑証明書
- 譲渡証明書
車検証や譲渡証明書は、譲る人特有の必要書類なので、忘れずに準備しましょう。車検が切れている場合でも車検証は必要なので、紛失している場合は再発行しなければなりません。車検証の再発行も運輸支局でできるので、ない場合は先に手続きをしておきましょう。
車を人に譲る時の注意点
譲渡によって車を手に入れる場合、手放す場合は、それぞれで注意点があります。注意点が守れていないと、手続きが滞ることも多いので気を付けましょう。
売買の場合は自動車取得税がかかる
無償の譲渡で車を譲り受けるのではなく、売買によって受け取る場合は自動車取得税がかかります。これは売買であることが条件で、家族間でも売買に該当する贈与だと、自動車取得税の課税対象になるので注意しましょう。
相続の場合は、税金はかかりません。また、売買でも取得価額が50万円以下なら非課税であったり、環境性能の高い車なら税率が引き下げられたりします。細かい条件は車によって違うので、詳細は運輸支局の自動車税管事務所で確認しましょう。
任意保険の引継ぎには同居が条件となる
名義変更で任意保険の引き継ぎが可能ですが、基本的には親族で同居していることが条件です。他人への譲渡の場合は引き継ぎはできず、親族でも別居していると名義変更はできません。特例的に夫婦の場合は別居でも名義変更できますが、それ以外だと保険が必要なら、新規で加入し直しとなります。
譲る以外で不要な車を現金に変えるには
不要な車を手放し、現金化する方法は譲渡だけに限りません。業者に買取に出し、売却することでも現金化は可能です。中古車の買取業者は数多く存在しますが、業者によって買取の条件は異なるので注意しましょう。
同じ車でも、業者の選び方次第ではお得に手放せるかどうかは違ってきます。売却先の業者は上手に選んで、少しでも好条件で不要な車を手放しましょう。
中古車販売業者に買取を依頼する
中古車販売業者は、買取も行っていることが多いです。しかし、業者によっては買取ではなく、新しい車への買い替えを前提とする下取りのみを行っている場合もあるので注意が必要です。下取りのみの場合は、売却だけは対応してくれないことも多く、仮に売却可能でも査定額を大幅に減額されることも少なくありません。
中古車販売店は、比較的状態のよい車を対象に買取、下取りを行っているので、車の状態次第ではほとんど値が付かないこともあるでしょう。
カーネクストに買取を依頼する
状態の悪い車でもお得に現金化したいなら、廃車買取業者のカーネクストがおすすめです。カーネクストは売却のみでも対応してもらえ、どのような車でも0円以上での買取保証をしています。他の業者では値段が付かなかったものでも、パーツや素材として買い取ってもらえるので、少なからず現金化できます。
また、車の処分にも費用がかからず、レッカー引き取りから廃車手続きの手数料まで無料なのも魅力です。コストカットできる分、金銭的なメリットは大きく、お得度の高い業者といえるでしょう。
車を譲る時は忘れずに名義変更を行おう
不要な車は人に譲って手放せますが、誰に渡す場合でも名義変更はしなければなりません。名義変更を怠ると、車の使用に関する責任を問われたり、譲り受けた人が車を処分する際に困ったりすることも多いです。車の譲渡は正しく手続きを踏んで行い、名義者をはっきりさせて、スムーズに譲渡を完了させましょう。