納税証明書を紛失してしまったら再発行はできる?

クルマのコラム

自動車税の納付が完了すると、自動車税を支払ったことを証明する書類である自動車税納税証明書(継続検査用)が毎年5月に発行され、自宅に届きます。
この納税証明書はただの領収書ではなく、車検の時などに必要となる大切な書類のため、保管しておく必要があります。

ここでは、納税証明書が必要となる場面や、納税証明書を紛失してしまったら再発行はできるのかなどについて、詳しく解説していきます。

自動車税納税証明書が必要なのはどんな時?

そもそも納税証明書は、どんな時に必要となるのでしょうか。
納税証明書は小さく、レシートのような感覚のため、つい捨ててしまったという方や紛失してしまったという方も多いかと思います。
納税証明書を紛失しないためにも、どのような場面で必要になるものなのかを把握し、その重要性を知っておきましょう。

車検を受けるとき

自動車税を納税していなければ、車検を受けることはできません。
そのため、車検を受けるには、自動車税を納税したことを証明する納税証明書が必要となります。
車検は2年に1回行われますが、車検時に納税証明書を提出する際は、最新の納税証明書が1枚あれば問題ありません。

また、平成27年4月から、普通車の自動車税の納付状況が電子で管理されるようになり、車検時の納税証明書の提出を省略できるようになりました。
しかし、軽自動車の場合は車検時に納税証明書を提出する必要があり、普通車の場合でも、稀に納税証明書が必要となるケースもあるため、紛失してしまわないように気をつけましょう。

車を売るとき

自動車税が未納の状態で車を売ることはできないため、車を中古車買取業者などに売却する場合も、自動車税を納税していることを証明する自動車税の納税証明書が必要となります。
お話したとおり、車検を受けるためには納税証明書が必要です。
そのため、中古車買取業者は、中古車として販売する車の次のオーナーが問題なく車検を受けられるようにするため、納税証明書を必要とするのです。

また、自動車税を2年以上滞納してしまうと、車を担保として差し押さえられるため、中古車買取業者が販売できなくなってしまいます。
このように、車を中古車買取業者などに売却する場合は、納税証明書が電子化されていたとしても、紙媒体の納税証明書が必要となります。

廃車にするとき

中古車として中古車買取業者に車を売るのではなく、廃車にする場合でも、納税証明書が必要となることがあります。
廃車で納税証明書が必要となるのは、廃車にするつもりで廃車買取業者などに車を引き取ってもらったものの、業者側が中古車として価値があると判断し、廃車にせずに中古車として販売するなどといった場合です。
この時、納税証明書が必要となる理由は、中古車買取業者に車を売却するときの理由と同じです。

また、車をローンで購入し、所有者の名義がローン会社などになっていたものを、自分の名義に変更する場合も、納税証明書が必要となります。
これは、ローン会社などから自分に名義を移す、所有権解除の手続きをする際、運輸支局に納税証明書を提出する必要があるためです。

電子化で納税証明書の提出が不要に?

平成27年4月から、国土交通省陸運局と都道府県税事務所が、オンラインで自動車税の納税の有無を確認できるようになりました。
これにより普通車の納税証明書が電子化され、近年は条件を満たすことで、納税証明書が不要になる場面も増えてきます。
納税証明書が電子化されたことで何が変わったのか、詳しく見ていきましょう。

普通車の車検時、納税証明書は不要に

平成27年4月から普通車の納税証明書が電子化されたことで、普通車の車検の際、一定条件を満たしていれば、納税証明書の提出が不要になりました。
その条件とは下記の3点です。

  • 車検が継続検査である
  • 自動車税を滞納していない
  • 自動車税の納税から2~4週間程度経っている

車検が継続検査であるというのは、車検の満了日が6月1日の場合、5月中旬以降に支払いをすると継続検査ではなくなってしまうため、納税証明書を提出しなければいけなくなるということです。
この場合、納税証明書提出の有無は各自治体によって異なるため、納税証明書の提出を省略したい方は、一か月程度余裕をもって継続検査をするようにしましょう。
また、仮に納税証明書を紛失してしまっても、これらの条件を満たしている普通車の車検を受ける場合は、再発行する必要はありません。

しかし、軽自動車や自動二輪車の車検を受ける場合は、納税証明書が電子化されていないため、今までどおり納税証明書の提出が必要となるので注意しましょう。

引っ越しする場合は必要?

納税証明書の電子化で、納税証明書の提出が不要となる場面も増えてきました。
しかし、他県に引っ越しをし、引っ越し前に自動車税の納税を終えている場合、納税証明書がなければ、引っ越し先の都道府県には納税を終えているかどうかの確認を取る手段がありません。
納税証明書の電子化に対応していない都道府県もあり、納税証明書を提出できない場合は、車検を受けることができないのです。
引っ越しをし、納税証明書を紛失してしまった場合は再発行の手続きを行う必要があり、引っ越し先の都道府県に連絡をし、書類のコピーを送るなどの手間がかかってしまいます。
引っ越しに限らず、納税証明書は自動車税をきちんと納付しているという証明になるので、電子化したからといって捨てずに、紛失しないよう、きちんと保管しておくようにしましょう。

納税証明書を再発行するには?

納税証明書を紛失してしまっても再発行することが可能ですが、普通車と軽自動車では、納税証明書の再発行の手続きを行う場所や、必要となるものなどが異なります。
それぞれの再発行の方法について詳しく解説していきます。

普通車の納税証明書を再発行するには

普通車の納税証明書を再発行してもらうためには、自動車税管理事務所や各都道府県の税事務所に行って手続きをする必要があります。
自動車税管理事務所や各都道府県の税事務所は、車を使用している現住所の管轄の運輸支局周辺にあることが多いので、場所が分からない方は、管轄の運輸支局周辺を確認してみてください。

普通車の納税証明書の再発行に必要なものは下記のとおりです。

  • 車検証
  • 本人確認書類(免許証・パスポート・マイナンバーカードなど)
  • 印鑑
  • 自動車税を支払ったことを証明できる通帳

これも地域によって異なるので、事前に問い合わせておくとよいでしょう。

あとは、自動車税管理事務所や各都道府県の税事務所窓口で、必要書類の必要事項を記入して提出すれば、すぐに納税証明書を再発行してもらうことができます。
本人ではなく代理人が再発行の手続きをする場合は、委任状・代理人の本人確認書類が必要となることがあります。
基本的に納税証明書の再発行に手数料などは発生しませんが、一部手数料が発生する地区もあるため、事前に調べておきましょう。

軽自動車の納税証明書を再発行するには

軽自動車の納税証明書を再発行してもらうためには、普通車の場合とは異なり、現住所の管轄の市町村役場で手続きを行うことができます。
市町村役場には納税課や市民税課、収納課などがありますが、どこで納税証明書の再発行手続きを行うかは、各市町村役場によって異なります。
どこで手続きを行うのか分からない場合は、市町村役場の窓口に問い合わせてみましょう。

軽自動車の納税証明書の再発行に必要なものは下記のとおりです。

  • 車検証
  • 本人確認書類(免許証・パスポート・マイナンバーカードなど
  • 印鑑
  • 自動車税を支払ったことを証明できる通帳

これも地域によって異なるので、事前に問い合わせておくとよいでしょう。

軽自動車も普通車と同様に、必要書類の必要項目を記入し、市町村役場の窓口に提出することで、すぐに納税証明書を発行してもらうことができます。
軽自動車の場合も、基本的に納税証明書の発行に手数料などは発生しませんが、地域によって異なるため、事前に問い合わせておくようにしましょう。

郵送で再発行するには

普通車の納税証明書の再発行を行う自動車税管理事務所や各都道府県の税事務所も、軽自動車の納税証明書の再発行を行う市町村役場も、平日の日中にしか営業していません。
そのため、平日に仕事を休めないという方などは、なかなか再発行の手続きをしに行く時間が取れないかと思います。
そんな方は、納税証明書の再発行の手続きを郵送で行うことができます。
必要書類および返信用封筒を同封し送付すると、納税証明書を返送してくれるので、再発行が完了します。

しかし、それぞれの都道府県や市町村によって必要書類などが異なるため、あらかじめホームページで確認したり、電話で問い合わせておくようにしましょう。
郵送での再発行には時間がかかるため、車検が間近に迫っており、一週間以内に入手したい場合などは、自分で手続きをしに行くことをおすすめします。
自動車税を滞納している場合、納税証明書の再発行はできません。

まとめ

普通車の納税証明書の電子化に伴い、納税証明書の提出が不要となるケースも増えてきましたが、納税証明書は自動車税を納付したという大切な証明です。
また、軽自動車の車検時や、車を売る際には必ず必要となるので、電子化になったからといって捨ててしまわず、きちんと分かる場所に保管しておくようにしましょう。

納税証明書を紛失してしまった場合、再発行することは可能ですが、お住いの地域によって必要書類や手数料などが異なります。
詳しくはホームページを見たり、電話で問い合わせるなどして、事前に確認しておくようにしましょう。

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