昔は「一家に一台車がある」というものでしたが、現代社会では2〜3台車を持っている家庭が当たり前のように増えてきました。年間に廃車の数は450万台前後を推移していて、そのうちの100万台ほどが海外へ渡っています。その残りの台数は廃車という形で、約8割程度がリサイクルされています。
残りの2割の車はシュレッダーダストとなり、埋め立ててきましたがこれらは環境問題となっていました。リサイクル法が施行されて、車を廃車するのにリサイクル券が必要となったのです。これから廃車するにあたりリサイクル券が必要となってきますので、リサイクル券というのはどのようなものかを深く掘り下げていきましょう。
車のリサイクル券とは
廃車するためにリサイクル券が必要となりますが、リサイクル券はどのようなものなのでしょうか。また、新車と中古車の場合、受け取るリサイクル券の内容も変わってきます。そんなリサイクル券について、詳しく見ていきましょう。
新車購入時と廃車時に必要な書類
リサイクル法というのは、不法投棄対策として2005年に自動車リサイクル法制定時に導入されたものです。リサイクル料は、車の所有者が支払わなければならないものです。自動車メーカーや輸入業者には廃車の車を、シュレッダーダストやエアバックなどの適正なリサイクルをするということを義務付けています。
車の所有者はこれらの処分にかかってくる費用を負担する形を取るために、リサイクル券が発行されます。車の所有者が負担しなくてはならないリサイクル料は、車種により異なります。
証明する預託証明書
種類 | 新車 | 中古車 |
---|---|---|
A預託証明書 | 〇 | 〇 |
B使用済自動車引取証明書 | 〇 | 〇 |
C資金管理料金受領証 | 〇 | – |
D料金通知券発行者控え | 〇 | – |
新車の場合は、購入時に預託金として支払済みで、それぞれ券が4枚つづりとなっています。中古車の場合は、下取り時に「査定額+リサイクル料」を必ず受け取ります
再発行ができない
車を一度購入したら10年以上は乗るものと考えると、その間にリサイクル券がどこかにいってしまったということもありえます。原則的にリサイクル券は、再発行ができませんので紛失しないようにしましょう。
新車購入時には車検証と一緒に渡されており、多くはダッシュボードに保管されています。そのままどこかに持ち出さないようにして、ずっと置いておくというのもひとつの手です。重要性を認識して、慎重に扱うようにしましょう。
どうしても見つからない場合は
リサイクル券を車や家中探したのに見つからない場合は、リサイクル料金を支払ったという証明があればよいのです。紛失した人は、以下の方法を行なって印刷しましょう。いざという時に必要となることもあるため、紛失に気付いた際には速やかに対処しておきましょう。
自動車リサイクルシステムのホームページを利用する
HPにアクセスし、自分で印刷することで対応できます。ホームページをひらき、リサイクル料金検索、車両情報を入力、照会ページ(下部の料金ページ表示)、「自動車リサイクル料金の預託状況」ページへと順にアクセスしていきます。そうすると「自動車リサイクル料金の預託状況」というページが出てきますので印刷しましょう。
PCからアクセスを行うこと
スマートフォンやPC以外の端末では、照会ページの料金表示ボタンが表示されないようになっています。7:00~24:00までしか確認できないため、留意しておきましょう。PCをお持ちでない人は、インターネットカフェなどで印刷をするか、知人に借りて行なってください。
手元に車検証を準備する
自動車リサイクル料金の預託状況を確認する際には、車台番号や登録ナンバーなどが記載されている車検証が必要ですので、印刷を行う前にあらかじめ用意しておいてください。自動車リサイクル料金の預託状況のページを表示させるために、車検証の内容が必要です。
リサイクル券の必要性を知っておこう
リサイクル券が必要になるシーンは、どのようなときに訪れるのかを知っておきましょう。すべてにおいてリサイクル券が必要とは限りませんが、車検などでリサイクル券を紛失しないようにしてください。
車検や買い替え時は不要
これらに関してはリサイクル券は必要がなく、問題なく車検や買い替えが行えます。しかし、まれに買い替え時に、リサイクル料金を支払っているかの確認が必要な場合もあります。預託証明書が必要であれば、先ほどのホームページから印刷を行いましょう。
売却時には必要
車を売却したいとき、リサイクル預託金は戻ってきます。預託金はすでに車の所有者が支払っている料金ですので、査定額に含まれるのが一般的です。しかし、業者によっては別々に支払うこともありますので、一度確認してみたほうがよいでしょう。
売却したいのであれば、相談先としてカーネクストがおすすめです。特に、廃車寸前の車であれば、廃車にかかる面倒な手続きや処理代がかかります。カーネクストであれば、すべて無料で行なってくれます。不動車の場合も全国どこでも無料でレッカー車で運んでくれて処分してくれます。
他の買取業者と違うところは、カーネクストは海外への販路がしっかりとつながっていて、廃車寸前の車でもパーツなどを海外に販売しています。そのため、顧客も非常に多く信頼できるのでしょう。査定は無料ですので、一度試してみてはいかがでしょうか。
廃車時に必要
専門の施設で解体が必要となるため、処理代金がかかります。しかし、リサイクル券があれば、すでに支払い済みが証明されリサイクル料は不要となります。中古車の場合でもリサイクル料金を支払っていますので、問題は特にないでしょう。
廃車時には必ずリサイクル券が必要となるため、紛失してしまった場合は事前に印刷して、リサイクル料金を支払ったという証明書を出しておきましょう。車種により変わってきますが、リサイクル料金の目安としては以下の通りです。
- 軽自動車や小型車は7,000円〜16,000円
- 普通自動車は10,000〜25,000円
- 大型トラックは12,000〜16,000円
リサイクル券は車を手放すときには必要なもの
リサイクル券は、新車でも中古でも購入時に支払うものですが、いざ書類を探してみても見つからないという人も多いかもしれません。普段はリサイクル券をあまり重要視する機会もないため、どこに置いてしまったのか忘れてしまうこともあるでしょう。
意外と車検証の間に挟まっていることも多いため、慌てずにダッシュボードの中などを隅々まで確認してみてください。車を購入するときは心が躍りますが、今後のことも考えておかなくてはなりません。自分の車に責任を持つためにも、リサイクル券はとても重要なものですので大切に保管しておきましょう。