海外メーカーが販売している外車・輸入車には国産車とはまた違った魅力があり、憧れを持つ方は多いかと思います。
しかし、車にかかる費用は購入費用だけではありません。
外車の購入を検討している方にとって気になるのは、車の維持費ではないでしょうか。
ここでは、外車の維持費が国産車と比べてどのくらい高いのかや、外車の維持費をできるだけ安く抑える方法などをご紹介します。
外車の購入を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
外車と国産車で変わらない維持費
一般的に国産車よりも外車の方が高くなると言われている維持費ですが、中には国産車も外車も価格が変わらない維持費もあります。
国産車と外車でで変わらない維持費とはどのようなものなのか、詳しく見ていきましょう。
車にかかる税金
車を所有していることでかかる税金には、車の購入時にかかる「自動車取得税」と、1年分ずつ支払う「自動車税」「自動車重量税」があります。
これらの税金はそれぞれ、下記の要素によって金額が変動します。
- 自動車取得税 …車の購入金額
- 自動車税 …車の排気量
- 自動車重量税 …車の重量・車種・車検期間
金額を変動させるのはこれらの要素であるため、国産車か外車かは関係ありませんが、外車は海外規格のものをそのまま輸入するため、国産車よりも排気量や重量が大きい車が多く、必然的に税金が高くなりやすい傾向にあります。
しかし、近年は日本国内向けの排気量や重量の車が各海外メーカーから販売されており、そういった車やコンパクトカーを選べば、それほど高い金額になることはありません。
また、エコカー減税対象の外車であれば、国産車と同じように減税されます。
自動車保険
自動車保険には、「自賠責保険」と「任意保険」があります。
自賠責保険は、車を所有する時点で加入する義務があり、自賠責保険に加入していなければ、車検を通すこともできません。
この自賠責保険の金額は加入期間によって決められているため、国産車と輸入車の間に違いはありません。
それに対し任意保険は、加入が義務ではありません。
しかし、自賠責保険よりも補償の範囲が広いことから、車に乗るほとんどの人が加入している保険です。
任意保険の保険料は自賠責保険とは異なり、「車両料率クラス」というものによって決められており、車両料率クラスが高ければ高いほど、保険料も高くなります。
この車両料率クラスは、過去の事故件数や盗難件数、保険で支払われた修理代によって車種ごとに設定されています。
そのため、外車の保険料が国産車より必ず高くなるということはありません。
しかし、高級な外車は盗難の危険性が高くなり、スポーツカーなどはスピードを出しすぎることで事故が起きる可能性が高くなるため、必然的に車両料率クラスが高くなってしまいます。
もちろん国産車でも、盗難の危険性が高い車や修理代が高くなるような車は車両料率クラスも高くなり、反対にコンパクトカーなどの外車は車両料率クラスが低くなっているので、一度調べてみてもいいかと思います。
外車が国産車よりも高くなる維持費
税金や保険料は外車だからという理由で高くなることはありませんが、外車であるがゆえに高くなってしまう維持費もあります。
どのような維持費が高くなってしまうのか、詳しく見ていきましょう。
修理費用
国産車は故障の頻度を減らすように発展してきたのに対し、外車は悪路の走破性や馬力などを強化するように発展してきました。
そういった背景や、電気系統が日本の気候に対応できず、故障しやすいことなどが原因で、外車は国産車よりも故障の頻度が高いと言われています。
また、外車の修理やメンテナンスは、必要な部品を海外から取り寄せなければいけないことが多く、その分の輸送費などが発生してしまいます。
国産車と外車では車の構造も異なり、外車の修理には専用の工具や高度な技術が必要となることもあるため、部品代だけでなく工賃なども国産車より高くなりやすいです。
これらのことから、外車は国産車に比べて修理やメンテナンスにかかる費用が高くなる傾向にあり、国産車の2~3倍の金額がかかることもあります。
ガソリン代
国産車に比べ、外車は燃費よりも馬力を重要視している車が多いです。
そのため、外車のほとんどのガソリンは、スポーツカーや高排気量車などに使用されるハイオクに指定されています。
ハイオクの価格はレギュラーに比べると10%程高いため、日々のガソリン代はどうしても国産車より高くなってしまいます。ハイオクを燃やしながらパワフルな走行をする車が多い外車は、国産車よりも燃費が悪く、ガソリン代も高くなるのです。
しかし、コンパクトカーであれば外車であっても燃費がいいため、ガソリン代を抑えることができます。
車検費用
車検費用には、法定代金と整備代金が含まれています。
法定代金には自動車重量税と自賠責保険料が含まれており、これらの費用は前述でお話ししたとおり、国産車と外車の間で違いはありません。
また、ディーラーや業者に車検を任せる際に必要となる車検基本料も、外車だから高くなるということはありません。
一方整備代金とは、車検を通す整備の過程で必要となる部品代や工賃のことです。この整備料金は前述でお話しした修理費用と同じ仕組みであるため、国産車よりも外車の方が高くなる傾向にあります。
外車の維持費を安く抑える方法
お話ししたとおり、国産車に比べ、どうしても外車の維持費は高くなりやすいです。しかし、そんな外車の維持費を安く抑える方法は存在します。
その方法について詳しく解説していきます。
コンパクトカーを選ぶ
税金や保険の面で維持費が高くなるのは、排気量や重量が大きい車だとお話ししました。
つまり、排気量や重量が国産車とあまり変わらないコンパクトカーなどを選べば、税金や保険料が高くなることはありません。
また、エコカー減税対象車を選べば、さらに税金を安く抑えることができます。コンパクトカーであれば燃費が良く、ハイオク指定でない車もあるため、ガソリン代も安く抑えることができます。
維持費が国産車とあまり変わらないコンパクトカーは、以下のような車が挙げられます。
- ルノー カングー
- メルセデス・ベンツ Bクラス
- フィアット 500
- MINI ミニクーパー
- フォルクスワーゲン ゴルフ
日本でも普及している外車を選ぶ
外車の修理費が高くなるのは、部品を海外から輸入する必要があり、その輸送費がかかることが原因だとお話ししました。
しかし、日本でも人気があり、普及率の高い外車であれば、修理に必要な部品が国内に揃っていることも多く、輸入の必要がない可能性が高いです。
さらに、日本でも普及率の高い外車であれば、中古の部品やリビルド品を使っての修理が可能になることもあります。
中古の部品やリビルド品を使用して修理を行えば、純正部品を使用するよりも修理費用を安く抑えることができます。
ディーラーでは純正部品を使用しての修理しか行わないため、中古の部品やリビルド品を使用しての修理を希望する場合は、民間の整備工場で修理してもらうようにしましょう。
保証サービスを利用する
全ての外車メーカーに当てはまるわけではありませんが、外車メーカーの中には、ある一定の期間内であれば、車のメンテナンスや修理を無料で受けることができる保証サービスを行っているところがあります。
この保証サービスプランに加入するには料金がかかりますが、こういったプランに加入しておけば、メンテナンスや修理を行う度に費用がかかることはありません。
国産車に比べ、どうしても修理の回数が多くなってしまうことを考えれば、保証サービスに加入しておいた方が修理総額を安く抑えることができます。
こういった保証サービスは新車購入だけでなく、中古車購入の場合でも設定されていることがあります。
外車を購入する際は、一度確認してみるようにしましょう。
また、メーカーに保証サービスがない場合は、ディーラーで修理やメンテンスを受けるよりも、民間の整備工場などを利用する方が修理費用を安く抑えることができます。
車検では優先度の高い部分のみ修理する
車検を全て業者任せにしてしまうと、車検費用が50万円程かかってしまうこともあります。
車検費用を安く抑えたい場合は、車検を依頼する前に契約書の内容を確認し、本当に今しなければいけない修理なのかどうかを判断するようにしましょう。
自分で判断することが難しい場合は、業者に先に予算などを伝えておくことで、優先度の高い箇所から修理してくれます。
緊急で修理する必要がない箇所はその都度修理するなど、予算を考慮した整備を行ってくれるため、車検費用を抑えることができます。
ユーザー車検を利用する
車検費用を抑えるための方法には、ユーザー車検を利用するというものもあります。
ユーザー車検とは、ディーラーや業者などに車検を依頼するのではなく、車の使用者自身で車検を受けることを言います。
手間はかかりますが、車検基本料などが発生しないため、車検費用を安く抑えることができます。
まとめ
修理費用やガソリン代、車検費用のことを考えると、外車の維持費は国産車に比べるとどうしても高くなってしまいます。
とはいえ、外車は国産車にはないデザインや走行性能などを持っている車が多いため、どうしても外車に乗りたい!という方は多いかと思います。
維持費をできる限り安く抑える方法を実践すれば、国産車とさほど変わらない維持費で外車に乗ることができるので、しっかり維持費についてリサーチしつつ、外車ライフを楽しんでください。
また、外車への乗り換えを考えている方は、今乗っている車を廃車買取業者に買い取ってもらうことをおすすめします。
廃車買取業者であれば中古車としての価値だけでなく、廃車としての価値まで見て買取価格を付けてくれるので、思わぬ値段が付くこともあります。
ガリバーやカーネクストなどの海外への販路を持つ廃車買取業者であれば、輸出時の価値まで見てくれるため、さらに高価買取が期待できます。
ぜひ一度査定に出してみてはいかがでしょうか。