車は丁寧に扱うことで、長持ちします。明確な寿命はなく、10年や20年といった長期にわたって同じ車を使い続けている人もいるでしょう。長く使えるならそれに越したことはありませんが、どれだけ大切に扱っていても壊れてしまうことはあり、買い替えが必要になります。
また、場合によってはずっと同じ車を使い続けるよりも、ある程度の段階で買い替えたほうがお得になることもあるでしょう。車をお得に使うには、適切なタイミングで買い替えを行うことが大切です。いつがおすすめなのか、買い替えに適した時期や方法を知っておきましょう。
車の買い替えを考えるべきタイミング
車はメンテナンス次第で長持ちさせられるので、いつ買い替えるべきか、悩むことも少なくありません。不具合が出たり、壊れたりしたタイミングで買い替えると考える人も多いですが、それ以外にも買い替えを検討すべきタイミングはあります。どのような条件の場合に、買い替えを考えたほうが良いのか、ケースは大きく5つに分けられます。
走行距離が10万㎞を超えた時
走行距離が10万kmを超えた場合は、一度買い替えを検討してみましょう。これは10万kmを超えたあたりで、各種パーツに不具合が出ることが多いからです。走行距離が長くなると、パーツの消耗は早くなり、劣化も進んでいきます。
特にエンジン周りが劣化していることも多く、修理やパーツ交換で対処しなければならない場合も多いです。10万kmを超えたからといって、すぐに使えなくなるわけではなく、メンテナンスをして継続使用することは可能です。
ただ、エンジン周りのメンテナンスの場合、数万円から高いと10万円以上することも多く、他にも手を加える箇所があると費用は高額になってしまいます。メンテナンスに高いお金をかけるくらいなら、思い切って処分し、新しい車に買い替えたほうが、長い目で見てお得な場合は多いです。
生活環境に変化が生まれた時
車は持っているだけでステータスになりますが、実際には実用性の面を重視する人は多いでしょう。実用性を重視する人にとっては、生活環境の変化は大きなイベントであり、変化の内容次第では車を買い替えたほうが良い場合もあります。
例えば結婚したばかりで夫婦ふたりなら、コンパクトな車でも十分ですが、子供が生まれるともう少し大きめの車が必要になるでしょう。家族の人数によっては大型な車が必要になることもあり、コンパクトカーでは、全員が乗れないということもあります。
また、反対に子供が独立して乗る人数が減った場合は、大きな車から小さな車に買い替えるのがおすすめです。生活環境が変わると、必要なサイズや機能も違ってきます。環境の変化をひとつのきっかけと考えて、車を買い替えるのは、実用性から見てもおすすめでしょう。
車のローンを返し終わった時
ローンを組んで車を買っている場合は、完済時も買い替えを考えるタイミングのひとつです。ローンがなくなったなら、売却金額はそのまま手元に残り、新しい車の買い替え費用に充てられます。ローンが残っていると、売却金額からローン残債を差し引きし、それでもローンが残るという場合もあります。
また、売却金額によってローンが完済できても、新しい車の購入資金が少なくなるので、選択肢も狭くなってしまうでしょう。売却金額が自由に使えるタイミングはローン完済時しかないので、ここで買い替えを選択するのもおすすめです。
保証切れや不具合の発生が出始めた時
新車でも中古車でも、購入時に保証を付けることができます。これが切れたタイミングでも、買い替えを検討するのはおすすめです。また、すでに保証が切れている場合は、不具合が発生し出した頃を見計らって、買い替えを考えても良いでしょう。
保証が切れた場合は、当然修理の際の費用は全て自己負担です。仮に任意保険に加入していて、それが使える場合でも、翌年以降の保険料が増え、結果的にコストは高くなるでしょう。修理やその後の維持費が高くなる場合は、コストアップする前に手放すのもひとつの方法です。
また、不具合は一度出始めるときりがなく、直しても直しても他の箇所が不具合を起こすことも少なくありません。修理しても劣化が完璧に直るわけでもないので、修理費がかさむ前に買い替えるのもおすすです。
リースの満了時
車を購入ではなく、リースで利用している場合は、契約満了時に買い替えを検討しましょう。リースの場合はもともと期限付きでの利用で、その後も車が必要かは分かりません。まずは必要性の有無を確認し、長期的に必要なら自家用車を購入しても良いでしょう。
必要性はあるものの、後ほんの少しの期間しか使わないなら、リース契約を短期で結び直すのもひとつの手です。また、そもそも必要性が全くなくなったなら、買い替えの必要すらなく、リース満了でそのまま車を手放しましょう。
車を買い替えるのにおすすめの時期
車を買い替える時には、時期も考慮することが大切です。同じ車でも、時期が違うだけで買い替えの条件が異なることも少なくありません。買い替えを意識し始めたら、今度は適切な時期を探って、よりお得になるタイミングを狙いましょう。
リセールバリューが高い3年目
新車で購入した車なら、3年目で買い替えるのがおすすめです。これはリセールバリュー、つまり売却時の価値が高いことが理由です。車は年式が古くなるごとに、価値がどんどん下がります。3年目なら比較的新しく、価値減少はまだ少ないので、売却時も高値になることが多いでしょう。
特に現行最新モデルの場合は、より高値が付きやすいです。車は最新モデルがもっとも高値で取引され、新しいモデルが発売されると、型落ちの車は一気に価値が下がってしまいます。少しでも高値で売りたいなら、新モデルが発売される前のタイミングで、思い切って手放したほうが良いでしょう。
使用年数が13年を超える前
使用年数は買い替えを考える際の重要な指標で、遅くとも13年を超える前に手放すことが大切です。これは長く保有していると価値が下がることはもちろん、13年目を超えると各種税金が高くなるからです。車は使用から13年目で自動車税と重量税の両方が引き上げられます。
一度税額が上がると、以降も高い金額のまま支払い続けることになり、固定の維持費が上がってしまいます。13年目の時点で税金が上がって支払いが増えるので、13年目を迎える前に手放すのがおすすめでしょう。
販売店の決算月
買い替えの際には、売却だけではなく、購入も視野に入れることが大切です。よりお得に購入したいなら、販売店の決算月を狙いましょう。決算月は少しでも業績を上げるために販売を強化し、ぎりぎりまで値下げしてくれることも多いです。
基本的には3月と9月が販売店の決算月なので、この時期を狙うと良いでしょう。ただし、決算月から購入を検討すると、その月内に契約が間に合わず、翌月にまたがってしまうこともあります。
決算月を超えると、業者はそれほど必死に売り込みをしなくなり、値引きが悪くなる可能性もあるので注意しましょう。大幅な値引きを狙うなら、遅くとも決算月の1カ月程度前から、購入に向けて動き出すことが大切です。
車検前のタイミング
車検前も買い替えの時期ではおすすめのタイミングです。車検の際には、固定で必要な法定費用に加えて、車の状態に応じて整備費用も必要です。車種や車の状態によって費用総額は違いますが、法定費用だけでも5万円以上はかかることが多く、高いと10万円以上かかります。
高い費用をかけて車検を更新するよりも、新しい車に買い替えたほうが、状態も良く、次回車検に必要な整備費用も抑えられます。車検期間の有無は、売却時の査定に関係しますが、影響は微々たるものです。車検を更新してから売っても、費用分を回収できず、大幅に損をするので更新前に手放すことを考えましょう。
車を買い替える時の流れ
車をスムーズに買い替えるには、全体の流れを知っておくことが大切です。売却はスムーズにできても、購入の手続きで手間取り、買い替えが上手くいかないことも少なくありません。売却と購入では考えるべきポイントや手続き自体が違うので、上手に買い替えるためにも流れを正しく把握しておきましょう。
車種の選定を行う
車を買い替えるなら、まずは車種の選定から始めましょう。どの程度のクラス、装備の車が欲しいのかを考え、条件を絞り込んで購入希望の車を選定していきます。
おすすめなのは、基本性能やサイズといった大きな条件から先に決めることで、細部の装備やカラーなどの細かい条件は、ある程度絞り込みができてからでも良いでしょう。絞り込み条件の軸を最初に決めることで、欲しい車が明確になり、よりスムーズに自分に合った車を探せます。
どこで購入するかを決める
車を購入できる場所は複数あるので、どこで買うかも決めましょう。新車ならディーラー、中古車なら中古車販売店ですが、それらに分けても業者は複数あります。業者ごとに取り扱う車種や価格は違うので、どこが自分の条件にもっとも合致するか、複数の業者を回って比較すると良いでしょう。
特に中古車の場合は業者ごとに扱っている車のラインナップが大きく違うので、欲しい車の条件次第では、何軒も回らなければならないこともあります。
必要書類を集めて契約する
欲しい車と購入先を決めた後は、細かい購入の条件を交渉して、契約へと移ります。契約時には複数の書類が必要ですが、業者によって何が必要かは異なります。購入先は決まり、車の選定がまだなら、事前に必要な書類を聞いておき、迷っている間に集めておくのも良いでしょう。
書類に不備があると契約が進まないので、間違いのないよう何度も確認し、契約時に焦らなくて済むように、余裕を持って行動することが大切です。
自動車保険の入れ替え手続きを行う
購入契約を結び、納車日も設定した後は、自動車保険の入れ替えをしましょう。保険の入れ替えは、まだ手元に新しい車が来ていなくてもできます。事前に入れ替えの手続きをしておくと、納車時点からすでに保険が適用されるので、安心して使えます。
納車後のドライブですぐに事故に巻き込まれるということもゼロではないので、入れ替え手続きは事前に終えておくのが安全です。
車をお得に買い替えるためのポイント
車をお得に買い替えるには、いくつかのポイントがあります。ポイントを踏まえて実行するだけで、より有利な条件で買い替えができるでしょう。
乗っている車がいくらで売れるのか調べておく
買い替えをする際には、事前に今乗っている車の売却価値を調べておくことが大切です。価値が高いならすぐに手放し、価値が低いなら資金が貯まるまでもう少し待っても良いでしょう。車の価値はどんどん下がりますが、一定ラインを超えると価値減少は緩やかです。
ある程度価値が下がっているなら、無理に急いで売る必要はないので、自分にとって負担の少ないタイミングを狙うことが大切です。
車は買取専門の業者に査定してもらう
買い替えの際には下取りを利用する人も多いでしょうが、金額を考えるなら買取に出すのがおすすめです。下取りは買取よりも査定が厳しく、少しでも状態が悪いと大幅に値下げ、あるいは価値が全くつかないこともあります。
買取だと、買取処分の後、新しい車の購入となり、手続きが2つに分かれてしまいますが、その分高値で売却しやすいです。
なるべく人気のある車種に買い替える
買い替え時には、その次の買い替えのことも考慮し、リセールバリューが高い車を選ぶのもおすすめです。人気のある車種は中古車でも高いものが多いですが、その分売却時の価値も高く、次回の買い替えもスムーズに進めやすくなります。
購入方法は現金が一番お得
購入時にもっともお得なのは現金で、可能なら現金一括払いを選択しましょう。ローンを組むと、利息分支払いが増え、購入金額が高くなってしまいます。
もちろん、現金一括払いが難しい場合は、無理せずローンを組みましょう。ローンでも、支払い回数を短くすることで、利息を減らして、少しでも安く買うことは可能です。
車を買い替える際の注意点
車を買い替える際には、上手に行うポイントだけではなく、注意点もあります。注意点が守れていないと、損をする可能性もあるので気を付けましょう。
予算の確定は早めに行うべきではない
新しく買う車は、選択肢を絞り込むためにも、ある程度予算を決めることが大切です。しかし、早い段階で予算を確定させるのはNGで、特に中古車の場合は予算は幅を持って考えましょう。中古車は価格の変動が激しいので、迷っているうちにも値段が動くことも少なくありません。
予算を完全に決めてしまうと、選択肢が限定され過ぎて、お得な車を逃してしまうこともあるので注意が必要です。
自動車税の支払い忘れに気をつける
車を手放す際でも、4月1日時点で名義を持っているなら、自動車税は支払わなければなりません。自動車税を滞納すると、売却ができなかったり、ペナルティで税負担が重くなったりするので注意しましょう。
ローンが残っている場合はしっかりと返済計画を立てる
ローンが残っていても、ローン会社に交渉することで、売却は可能です。しかし、手放した後も残債があるなら当然支払い義務は残り続けるので、返済計画は念入りに考えなければなりません。売却の価値や新しい車の購入費といった、諸々のお金の出入りをきちんと計算し、無理のない範囲で買い替えを行うことが大切です。
ETCを付け替えるなら対応機種か確認する
現在乗っている車にETCが付いており、買い替え後も継続して使用したいなら、付け替えできるかチェックしておきましょう。車種によっては、ETCに対応していないこともあります。ETC以外でも、付け替えたいパーツがあるなら、それに対応しているか確認しておくことが大切です。
車を買い替える時に利用したい買取が得意な業者は
車を買い替える時には、少しでも良い条件で買い取ってくれる業者を利用することが大切です。おすすめなのは廃車買取業者のカーネクストです。カーネクストは、車の状態に関係なく、0円以上での買取保証を行っています。
また、車両の引き取りから廃車手続きまで全て無料で代行してくれるので、処分の手間も省けます。簡単に車を手放すことができるので、購入の工程に集中しやすいのも魅力でしょう。
自分に合ったタイミングで車を買い替えよう
車の買い替えはタイミングが重要で、いつ行うかでメリット・デメリットは大きく違います。少しでもお得に車を買い替えるには、自分にとって適切なタイミングを見計らわなければなりません。
人によってベストなタイミングは違います。自分にとっての最高のタイミングを見つけて、スムーズかつお得に買い替えを行いましょう。