車検が切れている車で事故を起こしてしまった場合、さまざまなデメリットがありますが、一体どのような影響があるのでしょうか。また、車検が切れた状態で事故を起こしてしまっても、自動車保険を有効に使えるのかも気になるところです。このほか、車検切れの事故車を移動させる方法はどうすればよいか、あわせて見ていきましょう。

車検切れで事故を起こしたらどうなる

もし車検切れ状態で事故を起こした場合、さまざまなデメリットがあるので注意が必要です。ここでは、道路交通法違反として課されるペナルティーや、罰金を期限内に支払わなければどうなるのか見ていきましょう。

運転免許証への影響は

車検切れの車で事故を起こせば、法律上はもちろん、運転免許の点数に影響します。まず車検切れの状態で、車を公道で走らせると「無車検車運行」として6点が累積されます。また車検切れと同時に、自賠責保険の期限が切れている可能性があり、この場合「無保険運行」扱いとなり、さらに6点が累積されます。

この時点で、合計累積点数が12点になります。また累積点数が6点~14点以下の場合「免許停止処分」を受けることになり、最大でも180日間は、車の運転ができなくなるので注意しましょう。

仮に事故を起こしたとしても、物損事故であれば点数に影響はありません。しかし人身事故の場合、事故の程度によって累積点数が異なります。たとえば、相手が軽症なら6点、しかし重症もしくは死亡事故につながった場合、最大で13~20点が累積されます。また累積点数が15点以上なら、免許停止処分より重い「免許取消処分」を受けることになります。

罰則や罰金について

車検切れ状態で車を運転した場合、6カ月以下の懲役または、30万円以下の罰金に処せられます。さらに、自賠責保険が切れていたとすると、1年6カ月以下の懲役または、50万円以下の罰金に処せられます。

もし裁判所から、事故の度合いが悪質と判断された場合、懲役刑になる可能性も考えられます。また罰金刑の場合、最大でも80万円となることからいずれにせよデメリットしかありません。

国土交通省2015年調べによると、車検切れで走行している車は、推定で約20万台といわれています。そこで国土交通省は、2017年度より車検切れの事故を未然に防ぐため「ナンバー読取装置」導入に踏み切ることになりました。これにより、実際に車検切れの車を所有するドライバーに対して、積極的に指導・警告が行われるようになりつつあります。

罰金を無視したらどうなるのか

車検切れで事故を起こし、罰金刑となれば最大で80万円が課される可能性も、否定できません。罰金の支払い方法は一括払いが原則ですが、検察庁に「一括払いができないこと」を相談すれば、分納が認められる場合もあるので知っておきましょう。

しかし、期日までに支払えないことを理由に、罰金を無視してしまった場合、どのようなことが起きるのでしょうか?まずは支払期限の納期が過ぎることで、検察庁から直接連絡が来ます。さらに連絡を無視すれば、悪質と判断され、財産差し押さえの対象になる可能性があります。

さらに差し押さえても、罰金額が不足している場合は労役場に留置されて、完納するまで軽作業を行わなければなりません。つまり、結論として罰金からは逃れられないため、注意が必要です。

車検が切れても自動車保険は使えるのか

車検を受けると同時に、自賠責保険の更新手続きが行われます。もし車検切れの車で事故を起こしてしまった場合、自賠責保険を使えないのでしょうか?また自賠責保険とは、別に加入している任意保険は、車検切れに影響なく使えるのでしょうか。

自賠責保険の適用について

自賠責保険では、死亡・傷害・後遺障害・治療費など、それぞれに支払限度額が定められています。

  • 傷害による損害:最高120万円
  • 後遺障害による損害:障害の程度によって第1級 最高3,000万円~第14級 最高75万円
  • 死亡による損害:最高3,000万円
  • 治療関係費:最高120万円

自賠責保険は、車検を受けると同時に加入手続きが行われます。そのため、車検切れで事故を起こした場合、「自賠責保険の期限も同時に失効しているのでは?」と考えるかもしれません。しかし、自賠責保険は1カ月分のずれがあります。

つまり3年車検なら37カ月、2年なら25カ月、1年なら13カ月分の保険が設定されています。これにより、車検切れで事故を起こしたとしても、1カ月以内であれば、自賠責保険が適用されるということになります。

よって、車検切れ状態の車で1カ月後に交通事故を起こした場合、自賠責保険の適用を受けられないので、賠償額を全額負担することになります。車検切れで事故を起こしたら、いかに金銭的リスクが大きくなるかが、お分かりいただけたのではないでしょうか。

任意保険は使えるのか

車検切れの車で事故を起こした場合、自賠責保険の満期日が過ぎていないのであれば、任意保険も同時に使えます。また、自賠責保険の満期日経過後に事故を起こした場合、任意保険は使えるのでしょうか?基本的には、自賠責保険が切れたとしても、任意保険を使うことは可能です。

しかし任意保険は、あくまでも自賠責保険で足りない部分(不足分)を補うための保険であることから、全額補償されるわけではありません。

たとえば、自賠責保険が切れた状態で人身事故を起こし、ケガなどにかかった治療費が150万円だったとします。また、自賠責保険の傷害で保障される金額の上限は、120万円とされています。つまり、任意保険で支払われるのは不足分の30万円までとなり、残りの120万円については自己負担ということになります。

さらに、保険会社の「約款」で「無保険車の補償はしない」という規定があった場合は、任意保険の補償は受けられません。この場合、治療費すべての金額を、自腹で支払うことになるので知っておきましょう。

車検切れの事故車を移動するには

車検切れの車で事故を起こした場合、仮に運転できる程度の軽い事故であったとしても、公道を走らせることはできません。また、自力で車を動かすことが不可能な場合、「レッカー移動すればいいのでは」と考えるかもしれませんが、法律上は違法となります。

なぜかというと、事故車を移動する際、タイヤの前後いずれかが公道に面している状態が、公道を走っているとみなされてしまうことが理由とされています。しかし、車検切れの事故車を違反せずに動かす手段が、2つあるので知っておきましょう。

まず1つ目は、大型の積載車に載せて運搬すれば、法律に違反せずに移動できます。そして2つ目は、仮ナンバーを取得する方法があります。仮ナンバーがあればレッカー車で移動できますが、取得するためには、時間や手間がかかるというデメリットがあります。

車検切れ事故車の廃車なら買取業者へ相談

車検切れの車で、修理が難しいほどの大きな事故を起こした場合、レッカー移動や積載車で事故車を運搬するためには、レッカー代や運搬費用などの料金がかかります。もし廃車を検討するのであれば、無駄な出費を抑えるためにも、直接専門の買取業者に相談することを視野に入れましょう。

カーネクストなら廃車手続きが無料

もし車検切れ事故車の廃車を検討するのであれば、手続きが無料のカーネクストがおすすめです。カーネクストなら、事故車や不動車でも0円以上で買取保証をしてもらえるので、費用がかかりません。また、廃車に必要なレッカー代や書類手続き費用も、すべて無料なためまず相談してみてみることをおすすめします。

参考:カーネクスト

車検切れを防ぐには小まめに確認を

車検が切れた状態で事故を起こし、保険が適用されない場合、全ての支払いが自己負担となって、生活に支障が生じてしまいます。車検切れのリスクというものは、想像以上に大きなものです。したがって、車検切れを起こす前に、次に車検を受ける日付を小まめに確認するようにしましょう。